女神・雷神 VS 炎帝

 エリザは街を癒しながら見守っていました。
 身長165cm・体重55kg・金髪・右目が黒目・左目が黄色眼・細マッチョの雷神・スサノオはエリザを崇拝していました。

 「 俺は炎帝・モヤシスだ。 俺は炎の魔法使いだ。 この街をいただく。 」

 身長200cm・体重100kg・黒髪・右目が黒目・左目が赤目・太マッチョの男が街に来ました。
 モヤシスは全身を炎にして街の中心まで飛んでいきました。

 「 ま、待ちなさい! 」

 エリザは慌てて炎の魔法使いを右手で鷲づかみにしてしまいました。
 巨大なエリザはレスラーのようなモヤシスを人形のように掴み上げてしまった。
 ところがモヤシスは炎になってエリザの手をすり抜けて地上に降りました。

 「 巨大化の魔法使いか。 デカければいいってもんじゃないぜ。 」

 モヤシスは力を込めて身長100メートルのエリザを燃やしました。

 「 おらよっ! 俺を握り締めた罪は重いぜ! 」

 モヤシスの火炎でエリザは包まれました。

 「 あーあ。 」

 スサノオが呟きました。

 スサノオが呟きました。
 エリザは漲るような炎のエネルギーに我慢ができずに巨大化してしまいました。
 エリザの身長は1000メートルほどになりました。

 「 なんこりゃ。 」
 モヤシスはエリザのあまりの大きさに顎が外れそうになりました。

 「 別に大きければいいなんて思っていません。 」
 エリザはモヤシスとスサノオにテレパシーで語りかけた。
 声を出したら街の住民を怖がらせて鼓膜を破裂させてしまうかもしれないので声は出さなかった。

 「 この女の巨大化の魔法はなんなんだ。 」
 モヤシスは巨神兵の女神のようなエリザを見上げながら呟いた。

 「 このお方は雷や炎のエネルギーで体が大きくなっちまうのさ。 」
 スサノオが言った。

 「 お前も魔法使いだな。 」
 モヤシスが言った。

 「 ご名答。俺は雷使いだ。今はこのエリザ女神の親衛隊をやってる。護られるようなお方ではないけどな。 」
 スサノオがエリザを仰ぎ見ながら言った。

 「 ならばいっしょにこの巨大化魔女をさらに巨大化させてみようではないか。極上の魔法を見られそうだ。 」
 モヤシスが言った。

 「 あっ、止めてください! 」
 エリザはスサノオとモヤシスに念じた。
 しかしもう遅かった。

 スサノオとモヤシスの超巨大雷炎を受けたエリザは爆発的な巨大化を成し遂げた。
 エリザの身長は1万メートルになった。

 「 無限に大きくなるのか? 」
 モヤシスは身長200キロメートルのエリザを見上げながら言った。

 「 ああ。エリザ女神に限界は無い。 」
 スサノオはエリザを神を見るような恍惚の表情で仰ぎ見ながら言った。

 「 もう・・・・・・どうするんですか。 」
 エリザはスサノオとモヤシスにテレパシーで語りかけた。
 エリザは街を人差し指の先で捻り潰せる大きさに変身してしまったことに気付いた。
 これだけ大きいとどうしようもない。
 街を護るどころか不意に街をすり潰して消滅させかねない。

 「 この街は俺がもらう。 」
 モヤシスが言った。

 「 俺が止める。 」
 スサノオが言った。 

 「 私はどうすればいいですか? 」
 エリザは何もできないので質問することにした。

 「 俺の援護をしてくれ。 」
 スサノオが言った。

 「 援護ってどうやって・・・・・・? 」
 エリザは不安げに聞いた。

 「 俺に魔力を補給してくれ。 今のエリザ女神ならば俺の何万倍もの魔力を持っているはずだ。 」
 スサノオが言った。

 「 何万倍って・・・・・・。 分かりました。 」
 エリザは人差し指の先ほどの染みのような街に両手を翳した。
 人差し指の先の街はあっという間にエリザの両手で影に覆われた。

 「 この女の方が街を壊そうとしているように見えるな。 終末の怪物だ。 」
 モヤシスが言った。

 「 そんなこと言わないでください。 癒しますよ。 」
 エリザはそういうと怒りと悲しさで街を癒してしまった。

 「 炎の力と雷の力で勝負をしようと思ってたのに癒しの力にねじ伏せられるなんて。 」
 モヤシスはあまりの巨大で優しいエリザの癒しの魔法に感動した。